金玉大神に世界平和を願う!

 
金玉神社

「金玉神社」解説
 解説といっても、資料があるわけではありません。正式名称も「金玉神社」かどうかわかりません。
 鳥居の扁額に「金玉大神」、のぼり旗に「正一位 金玉稲荷大明神」とあります。わかっていることはこれだけ。「金玉大神」=「稲荷大明神 」ということです。

◎「稲荷」って?
 語源は稲生り(いねなり)が転じて「イナリ」となり「稲荷」の字が宛てられた。
◎ 「稲荷」というのは特定の神の名称では無い。
 稲荷神社では『古事記』、『日本書紀』などの日本神話に記載される宇迦之御魂神(うかのみたま、倉稲魂命とも書く)、豊宇気毘売命(とようけびめ)、保食神(うけもち)、大宣都比売神(おおげつひめ)、若宇迦売神(わかうかめ)、御饌津神(みけつ)などの穀物・食物の神を主な祭神とします。伏見稲荷に行った方はご存知でしょうが、すごい数の稲荷社がありその祭神は数知れず。その祀られているところを「稲荷」と考えたほうがわかり易いでしょうか。「金玉大神」さんも稲荷神社に祀られている「稲荷」の神の一柱だということです。「稲荷」の神は、もともとは穀物・農業の神、現在では農業・商業・産業全般の神として信仰されています。
 お稲荷さんといえば「狐」を思いうかべます。狐は古来より日本人にとっては神聖視されてきた生き物で、早くも和銅4年(711年)には最初の稲荷神が文献に登場 します。宇迦之御魂神の別名に御饌津神(みけつのかみ)がありますが、狐の古名は「けつ」で、そこから「みけつのかみ」に「三狐神」と当て字したのが発端と考えられ ます。時とともに狐は稲荷神の使い、あるいは眷属に収まります。「稲荷」「三狐神」は「サグジ」とも読みます。神道系神社では朱い鳥居と、神使の白い狐がシンボルとなっています。
 稲荷神社の総本社は伏見稲荷大社(京都市伏見区)とされています。元々は京都一帯の渡来系豪族・秦氏の氏神でした。≪ウィキペディア参照≫

◎「大明神」というのは、正一位・従一位の神階をもつ『国内鎮守の神』のことだそうです。それじゃ「神階」というのは何のことでしょう。
 神階(しんかい)−神位(しんい)ともいいます−は、日本において神道の神に授けられた神の位階です。
 聖徳太子(厩戸皇子)の時代に制定された「冠位十二階」が日本最初の位階、朝廷より諸臣に授けられた位階のことですが、奈良時代中期以降、この位階を神にも授位されるようになりました。「正一位」は、最高の位です。「金玉大神(金玉神社)」が「正一位」を授位されたというのは記録にはないので、「正一位」というのは「稲荷」のほうだとわかります。先に紹介した伏見稲荷大社は、この「正一位」の「神階」をもっています。稲荷神社の総本社ですから、他社が「稲荷社」の勧請に際して「正一位」の位階を使用しているのです。

 仏教系寺院が祀る「稲荷」神もあるのですがそれはまた「金玉大神」とは別の話になります。この話は、仏陀以前から、日本では空海の話から始めなければなりません。一般的に日本三大稲荷といわれるのは、伏見稲荷大社(京都)と、豊川稲荷(豊川閣妙厳寺・愛知県豊川市)、最上稲荷(最上稲荷山妙教寺・岡山市北区)です。伏見稲荷大社の他はお寺ですね。 この話の続きはどちらかのお寺にお参りしたときにしましょう。

 纏めておきましょう。
 「金玉神社というのは、正一位の神階をもつ伏見稲荷大社より勧請した金玉大神という名の稲荷神を祀る神社」 ということです。

 それではお祈りしましょう。稲荷の神「金玉大神」もきっと食物の神さんですから、
「世界中の人が餓えから救われて平和に暮らせますように。すきやねん世界平和。」

     ところで何処にあんねん?兵庫県神戸市道場町生野です。

(補足)
 「日本三大稲荷」の後に神社をつけて「日本三大稲荷神社」として 神社に限定すると、前出の「豊川稲荷・最上稲荷」はお寺ですから外れるわけで、伏見稲荷大社以外に下記の神社の中の2社が入ることが多いようです。
祐徳稲荷神社(佐賀県鹿島市)
瓢箪山稲荷神社(大阪府東大阪市)
草戸稲荷神社(広島県福山市)
笠間稲荷神社(茨城県笠間市)
鼻顔稲荷神社(長野県佐久市)
千代保稲荷神社(岐阜県海津市)