2010年1月9日

初詣・四国お遍路激安バスツアー
 
霊山寺の『原爆の火』
非核の政府を求め、核兵器廃絶
の日まで灯し続けられる。
霊山寺大師堂での勤行
 
極楽寺の『長命杉』
注連縄(しめなわ)につけられた
紅白の綱で霊気をいただく。
 
地蔵寺奥の院『五百羅漢』正面釈迦堂
 
金泉寺多宝塔 手前の建物は長慶天皇御陵
 
今宮戎の福娘
 
   今年のお正月は真言宗大本山の修験道のお寺に元旦よりお手伝いに行くことになり、1月9日になってやっと個人的に初詣をすることになりました。行き先は四国88ヶ所霊場第一番霊山寺、第二番極楽寺、第三番金泉寺、第四番大日寺、第五番地蔵寺、第六番安楽寺までの日帰りバスツアー。インターネットで12月に申し込んでおいたものです。
 このバスツアーが凄いすごいまったく凄い。なにがすごいといって、兎に角激安!今年2010年に因んで旅行料金が2,010円と激安!。もちろん安いだけじゃありません。
 最近の私は、西国33観音霊場、近畿36不動尊霊場を中心に巡拝をしているので、四国88ヶ所霊場お遍路は久方ぶり。2,010円の激安料金に歓喜感涙喜び勇んでの参加です。

 このツアー、12回で四国88ヶ所霊場を一周するお遍路バスツアーです。阪急交通社トラピクスが催行しているもので、大阪府・京都府・兵庫県・奈良県の各地からと関西一円から出発しています。今回私は、芦屋在住の友人と同行ということで芦屋出発のツアーバスに神戸の三宮から乗車することにしました。

 神戸三宮の出発予定が午前7時50分。数分遅れでのバス到着。お世話になったのは神姫バスのドライバーさん、ガイドさん(車掌業務での乗車のためガイド業務はしない)、添乗員さん2名、そして、先達さんの5名。
 先達さんは、高野山真言宗沙門のO先生。四国霊場会の赤い杖はお持ちではなかったようなので公認先達さんではないのでしょう、本職のお坊さんです。四国お遍路のこのツアーには、四国88ヶ所霊場会の公認先達、もしくは僧侶の方がご案内をして下さることになっています。

 午前8時、集合場所を出発し、途中淡路島でトイレ休憩を挟んで一路徳島へ向かいます。途中バスの中で、88ヶ所巡拝案内図、使い捨てカイロ、数珠球、ロウソクと線香、納め札、『四国遍路 作法とお経の意味』というお経の掲載されている小冊子を頂きました。この小冊子、なかなかよく出来ており、勤行集をはじめ心得、作法、お釈迦様の教え、般若心経の意味とお遍路の基本的知識を網羅したものです。先達さんより初めてお遍路に行かれる方のために巡拝用品や作法、勤行の仕方の説明があり、そのあと本日最初の勤行がはじまります。この勤行、往復の車中と各お寺の本堂と大師堂の2回、本日は6ヶ寺の参拝ですから車中をいれて合計14回、みんなと一緒ですから恥ずかしがらず大きな声で唱えていると帰るころにはなんとなくさまになっているのでは。読経の心地よさを感じていただけるはずです。

 トイレ休憩は明石大橋の見える淡路SA、車窓から鳴門の渦潮を眺めながら、第一番札所の霊山寺(りょうぜんじと読みます)に到着。最初に、初めての方のためにお寺の中で巡拝用品の説明と販売があり、私の友人もここで納経帳を購入。納経用品には他に、掛け軸やおいずるといって白衣に御朱印をいただくものがあります。御朱印はすべて添乗員さんがいただいてきて下さるので、ここで納経用品をお預けします。
 その後、一度外へ出て山門をとおり境内で記念撮影。必ず山門から入り山門から出るというのがお寺参りの基本です。山門の横で最初のご接待をいただきました。わざわざ和歌山からいらしたのでしょうか。有田みかんを五つ袋につめたものです。有難うございますと感謝。お接待は拒否してはいけません。私はみかんが嫌いだから要らないなどといって拒否をするとせっかくの巡礼の功徳も消えてしまいます。自分に必要なくても有難くいただき必要な方に差し上げましょう。面倒?そんな方はお遍路へ行く事は相成りません。
 その後、本堂でご住職に御法話を頂き勤行、ご本尊は釈迦如来、ご真言は「のうまくさんまんだ ぼだなん ばく」。大師堂に行き勤行。次のお寺に向かいます。
 第二番札所極楽寺、弘法大師お手植の長命杉があります。ご本尊は阿弥陀如来、ご真言は「おん あみりた ていぜいからうん」。
 ここから、第三番のお寺に行くとあっという間についてしまうからでしょう。第六番のお寺へ向かう乱れ打ち。よかった。当サイトの趣旨にあっていて?道中バス車内にてお弁当をいただきます。このお弁当もなかなかのもの。ペットボトルのお茶もいただき、至れり尽くせり。これで2,010円ですよ。
 第六番安楽寺、大師身代わりの『さかまつ』、山号を温泉山というように宿坊には温泉があります。ご本尊は薬師如来、ご真言は「おん ころころ せんだりまとうぎ そわか」。こちら安楽寺では、最近境内での写真撮影が禁止になったようです。「以前に撮影した写真を掲載しておきます」というのも大人げないのでやめておきます。
 第五番地蔵寺、ご本尊は勝軍地蔵大菩薩というちょっとかわったお地蔵様、ご真言は「おん かかかび さんまえい そわか」。このお寺、すぐ近くに奥の院の五百羅漢があります。オプションで200円を払っての希望者のみの参拝になりますが必見です。弥勒堂、釈迦堂、大師堂を廊下でつなぎ、りっぱな弥勒菩薩像や釈迦像、大師像、渡り廊下に等身大の木造着色五百羅漢像が並んでいます。本日の先達さんはさすがに本職のお坊さんだけあって短い時間の中で詳しくわかりやすく説明しながら案内して下さいました。
 第四番大日寺、本堂と大師堂の間が廊下になっていて江戸時代に大阪の信者が奉納したという西国33観音霊場の観音像が並んでいます。ご本尊は大日如来、ご真言は「おん あびらうんけん ばざらだどばん」。
 打ち止めのお寺は第三番金泉寺(こんせんじ)、多宝塔、くりから龍王像、観音堂、十王堂、寺名の由来でもある黄金地蔵尊、「弁慶の力石」などがあります。ご本尊は釈迦如来、ご真言は「のうまくさんまんだ ぼだなん ばく」。

 予定のお寺を無事に打ち終え、帰路のバス車中で最後の勤行をした後ビデオを見ているとあっという間に到着。お参りのツアーでも帰路には楽しみが待っています。お待ちかねのおみやげ屋さん。「阿波の里」で350円のきつねうどんを食べ、淡路のハイウェイオアシスで名物のたまねぎスープを試飲するのが私の定番。残念ながら阿波の里はトイレが小さいので行列が出来て買い物どころではないなんてこともあります。特に女性の方は最後のお寺でトイレに行っておくほうが良いでしょう。くれぐれも男子トイレには入ってこないようにして下さい。

 イヤー、いつもの足の向くまま気の向くままの我がまま参拝とは違い、なかなかに忙しいお参りでしたが楽しい一日でした。この阪急トラピクスの『四国八十八ヶ所お遍路ツアー』は、春夏秋冬年に4回、第一回が始まります。また、参加したいものです!

(このあと、最終降車地の芦屋までバスに乗り、憧れの芦屋で友人と新年の宴をして時間のたつのも忘れ最終電車で何とか大阪の新今宮まで帰着、今宮戎に参拝するのですがそのお話はカット。)