2009年10月9日
姫路の観音霊場 一乗寺・圓教寺

 台風一過の好天に恵まれ姫路の観音霊場へ行って来ました。
 阪神・山陽電車の乗り放題フリーチケットを購入。一日乗り放題です。大阪から姫路まで往復して2,000円はお得です。
 ついでに、その他の本日一日の交通費を、まとめておきましょう。
 姫路駅から神姫バスで一乗寺まで、片道630円(往復1260円)。姫路駅から圓教寺のある書写山まで片道280円(往復560円)。書写山ロープーウェイ往復900円。姫路での交通費合計2,720円。
 一乗寺での参拝をすませ、書写山に向かうバスの中でのこと、車内の広告に目をやると点、「目が点」になってしまいました。北条鉄道・神姫バスフリー乗車券〜鉄道とバスで行く巡礼の旅〜、フリー乗車区間の鉄道、バス、ロープーウェイが2日間乗り放題でなんとなんとなんと2,000円。720円の損失也。ショックショックショック。期間限定平成22年5月30日までとの事。神姫バスさん、差額を返金してくれ・・・。

 
 ということで、姫路城で写真を撮った後、護国神社前のバス停より社(やしろ)行きのバスに乗り西国三十三ヶ所観音霊場第26番札所の一乗寺へ。一乗寺といえばあの宮本武蔵下り松(さがりまつ)の決闘で有名なところでしょうか。確かに姫路は宮本武蔵ゆかりの地ではありますが違います。
 京都の左京区に一乗寺松原町というところがあります。そこに昭和二十年頃まで松の樹はあったそうです。「仏神をたのまず」というのが武蔵流だそうです。支離滅裂の乱れ書き。

 閑話休題。帰りのバスまで時間たっぷり1時間20分。一乗寺本堂で御参りをすませ写真をパチリカシャリと境内を散策します。
一乗寺奥の院 賽の河原
 

2008年1月
 岩場のあちらこちらにお地蔵さんが点在していました。

今回、2009年10月
 左の写真で右上に見える大きな岩の下一箇所にお地蔵さんが集められていました。
 

2008年1月 今回、2009年10月
 石塔や墓石の供養塚でしょうか。以前に訪問したときよりも、石がきれいになっていて、数も多くなり、整然と並べられています。場所も向きも変わっています。
  境内休憩所の近く。今回、初めて見つけました。一見お地蔵さんかと思いましたが、よく見てみるとどうみても河童。お坊さんのお茶目でしょうか。それとも、深い謂れがあるのでしょうか。
 入口受付のおじさんとお話をしているときにふと気がつきました。加西市指定の「ふるさとの樹一乗寺」、樹高33mもある大杉の上半分が枯れているではありませんか。訊いてみると、なんと少し前に雷がおちたそうです。樹の裏にまわって見てみなさいといいます。うーん、すごい。樹が縦に裂けています。
 円教寺では、摩尼殿(西国三十三ヶ所観音霊場第27番札所)で、ご本尊のご開帳中。すばらしい観音様(秘仏六臂如意輪観音・写真)に脇仏の四天王像(国指定重要文化財)もまた素晴らしい。これがなんとなんとなんと無料で拝観できました。ただただありがとうございます。わかるかな?

 実は左の写真、ロープーーウェイを降りたところの境内受付近くにある銅像ですが、本物のご本尊とそっくりそのままのコピー。大きさも同じでしょうか。この、受付から山門まで 西国33ヶ所の観音様が並んでいます。大きさこそ実仏とは違いますが、「あー、これ(失礼)見た」なんて感じです。葛井寺の観音様なんて、本当に手が千本以上ありそうで、実に精巧に出来ています。これほどの仏像(コピー)を揃えたミニ33ヶ所めぐりは他には無いのではないでしょうか。

 摩尼殿でご開帳中の観音様にお参りの後は、大講堂でお釈迦様にお参り、ご真言は少し難しい。「おん さるばーちけー びしゅうだらに そわか」。その後、播州薬師霊場第16番札所の食堂(じきどう)の中を拝観させていただきます。こちら、私の記憶が正しければ以前は有料だったと思うのですが、なんとなんとなんとこちらも無料。

 食堂ご本尊の文殊菩薩さまは、普通のお坊さんの御姿をしておられます。ご真言は「おん あ ら は しゃ な」。他にも、薬師堂のご本尊の薬師如来、日光、月光、十二神将、不動明王をはじめとするみごとな五大明王をはじめ素晴らしいの一言につきる諸仏がずらりと並び壮観、書写山縁起絵巻も展示されており感動と興奮に時間を忘れてしまいます。写真でご紹介出来ないのが残念でなりません。かわったところでは、弁慶が使用したという机、そして、なぜかここに姫路城天守閣(最上部写真)のしゃちほこ瓦がお寺の鬼瓦と一緒に展示されています。お寺の人もなぜ姫路城のしゃちほこ瓦がこのお寺にあるのか分からないとのこと。

右 大講堂 左 食堂

 時間をとり過ぎてしまいもう4時、食堂を出て急ぎ足で常行堂の横を通り過ぎようとすると常行堂の裏堂が光を放っているではありませんか。そんなばかなと通り過ぎたのを引き返し中を覗き込むと照明も点いていない?暗いお堂の中に金色の阿弥陀大仏が光り輝いているではありませんか。思わず手を合わせてしまいました。「おん あみりた ていせいから うん」。
  左 常行堂正面?の奉納舞台
右 常行堂後ろ側のお堂
 時間がありません。急ぎ奥の院開山堂へ。こちら、大規模な解体修理(左写真)を行っていました。

写真下 以前参拝したときの開山堂の写真。軒下で屋根を左甚五郎が背負っています。

 帰りのロープーウェイに乗り込んだのが5時丁度の便。ありがとうございました。

文中の交通費、料金等は訪問当時のものです。

DATA
西国33ヶ所観音霊場 第26番

法華山 一乗寺
ほっけさん いちじょうじ

天台宗
創建 650(白雉元)年
開基 法道仙人
御本尊 聖観世音菩薩
ご真言 おん あろりきゃ そわか
御詠歌 春は花 夏は橘 秋は菊 いつも妙なる 法の華山

兵庫県加西市坂本町法華山
0790-48-2006
0790-48-4000(納経所)
交通 アクセス
姫路駅前バスターミナルより神姫バス
一乗寺経由 社(やしろ)行きにて『一乗寺』
納経時間 8:30〜17:00

西国33ヶ所観音霊場 第27番

書写山 圓教寺
しょしゃざん えんぎょうじ

天台宗
創建 966(康保3)年
開基 性空上人
観音霊場御本尊(摩尼殿) 六臂如意輪観世音菩薩
ご真言 おん ばらだ はんどめい うん
御詠歌 はるばると のぼれば書寫の 山おろし 松のひびきも 御法なるらん

兵庫県姫路市書写
079-266-3327
交通アクセス
姫路駅前から神姫バス「書写ロープウェイ」
バス+ロープウェイの往復セット乗車券がお得!